唱歌童謡『ふるさと』の歌詞
これぞ日本人の心の原風景!日本の歌、ふるさとの唄といえば真っ先に思いつくのが唱歌『ふるさと』ではないでしょうか。
「うさぎ~おいし かのやま〜♪」
シンプルな三拍子と美しいメロディーが日本の情景が目に浮かび涙される方も多いと思います。日本の人々に愛され「日本の歌 百選」にも入っています。
3番まである全歌詞と意味をご紹介します。故郷の情景を思い出し、一緒に唄ってみましょう!
故郷の歌詞
1.
兎追ひし かの山
小鮒釣りし かの川
夢は今も めぐりて
忘れがたき 故郷
2.
如何にいます 父母
恙なしや 友がき
雨に風に つけても
思ひいづる 故郷
3.
こころざしを はたして
いつの日にか 帰らん
山はあをき 故郷
水は清き 故郷
【動画と歌ってみよう!】
【全部ひらがなバージョンの歌詞】
1.
うさぎ おいし かのやま
こぶな つりし かのかわ
ゆめは いまも めぐりて
わすれ がたき ふるさと
2.
いかに います ちちはは
つつが なしや ともがき
あめに かぜに つけても
おもい いずる ふるさと
3.
こころざしを はたして
いつのひにか かえらん
やまは あおき ふるさと
みずは きよき ふるさと
ふるさとの歌詞の意味
「ふるさと」の歌の意味です。おおよその解釈としてお考えください。小学生にもわかるようにしました。
1.
野うさぎを追いかけまわした、あの山
小ぶなを釣って遊んだ、あの川
今でも夢に思い 忘れる事のできない
故郷の景色よ
2.
父や母はどうしておいでだろうか
一緒に遊んだ友達は変わらず元気だろうか
雨の日のように辛い時も
風の日のように困難な時も
思い出すのは故郷のこと
3.
いつの日か、自分の夢を叶えて、
故郷へ帰ろう
緑豊かで木々の美しい山々、あの故郷へ
清らかで澄んだ水の流れる、あの故郷へ
言葉の解説
解説⑴
「♪兎追ひし」
うさぎが 美味しい〜ではありません
「兎追い」は、自然豊かな山村の行事のひとつです。冬の間、大人も子どもたちも参加した村の行事でした。
兎狩りとも言われ、野山や森林へ行って兎を捕獲し調理をしたようです。雪深い山村で、貴重な食料だったのでしょう。今はもう殆ど行われていないようです。
解説⑵
「♪かの川」
蚊の川 ではありませんよ〜
彼の川=「あの川」と言う意味です。
解説⑶
「♪います」
「います」は「居る」の丁寧形ではなく、古語の尊敬語「在す」
解説⑷
「♪雨に風に」
雨風=艱難辛苦(困難や苦労)を例えた比喩表現とされています。
「雨の時も風の時も故郷を思い出す。」と解釈しても、人それぞれの感じ方で良いと思います。
解説⑸
「♪つつがなしや ともがき」
恙とは「病気」や「災難」という意味
「つつがない」=病気や災難ではない
つまり無事に元気でいるという意味
私は昔、刺されると命取りになるダニの一種「ツツガムシ」がいないという意味で「つつがない」と言う話を聞いたことがありますが、それは誤りとも言われているようです。
解説⑹
「♪帰らん」
「帰らん」の「ん」は意志を表す助動詞の「ん」。
つまり「いつか帰りたい」という意味。
「きっといつか帰るぞ!」と決意を持った言い方に近いと思います。
だれが作ったの?
作詞者は高野 辰之(たかの たつゆき)
作曲者は岡野 貞一(おかの ていいち)
1914年(大正3年)の尋常小学唱歌の第六学年用で発表されました。
楽曲名は漢字で「故郷」と書きます。文部省唱歌の1つです。(現文部科学省)
長野の山村で生まれた作詞者の高野辰之が少年時代に遊んだ野山や情景を懐かしみ作った曲です。
現中野市の斑川(ハンガワ)や大平山(オオヒラヤマ)などの里山が、唱歌「故郷」のモデルとなっています
高野&岡野コンビ名曲の数々
作詞 高野&作曲 岡野コンビは「故郷」の他にも数々の日本の名曲を残しています。↓
「故郷」
「朧月夜」(菜の花畑に〜♪)
「もみじ」(秋の夕陽に〜♪)
「春がきた」(春が来た春が来た〜♪)
「春の小川」(春の小川は〜♪)
「日の丸の旗」(白地に赤く〜♪)
おわりに
日本人の心の原風景。童謡唱歌「故郷」の歌詞と意味をお届けしました。歌詞の漢字や、文字使いは作詞者「高野辰之」の記念館にある歌碑と同じ文字使いにしました。
ひ=い
あをき=青き
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