『鯉のぼり』の歌詞と意味
「
始まる童謡『鯉のぼり』は
日本を代表する文部省唱歌です。
1番から3番までの
歌詞と意味をご紹介します。
五月五日の端午の節句『子供の日』に親子で歌ってみてくださいね。
『鯉のぼり』歌詞
1.
甍(いらか)の波と 雲の波
重なる波の 中空(なかぞら)を
橘(たちばな)かおる 朝風に
高く泳ぐや 鯉のぼり
2.
開ける広き 其の口に
舟をも呑(の)まん 様(さま)見えて
ゆたかに振(ふる)う 尾鰭(おひれ)には
物に動ぜぬ 姿あり
3.
百瀬(ももせ)の滝を 登りなば
忽(たちま)ち竜に なりぬべき
わが身に似よや 男子(おのこご)と
空に躍るや 鯉のぼり
『鯉のぼり』【全部ひらがなの歌詞】
1.
いらかのなみと くものなみ
かさなるなみの なかぞらを
たちばなかおる あさかぜに
たかくおよぐや こいのぼり
2.
ひらけるひろき そのくちに
ふねをものまん さまみえて
ゆたかにふるう おひれには
ものにどうぜぬ すがたあり
3.
ももせのたきを のぼりなば
たちまちりゅうに なりぬべき
わがみにによや おのこごと
そらにおどるや こいのぼり
ちょこっと言葉の解説
甍(いらか)
いらかとは
昔の言葉で『屋根の瓦(かわら)』のこと
甍(いらか)の波
「甍(いらか)の波」とは
瓦が重なっている様子を『波』に例える比喩表現
雲(くも)の波
「雲の波」とは
雲が重なっている様子を『波』に例える比喩表現
「雲の波」は万葉集や古歌などでも
多くの人に詠まれている表現です。
橘(たちばな)
「橘(たちばな)」はミカン科の植物で
日本に古くから野生していた日本固有の柑橘(カンキツ)
五月の風物詩で季節を表しています。
歌詞の内容がサッパリ「?」だった方へ
私コミチが勝手にわかりやすく、
現代口語訳を付けてみました。↓
『鯉のぼり』コミチ版 口語訳
1.
屋根の瓦の波と その向こうに広がる雲の波
まるで波が重なる様な 空の景色の中ほどを
橘の花の香りたつ 朝の風を受けて
高くに泳いでいるのは こいのぼり
2.
大きく開いたその口は
船をものみ込んでしまいそう
ゆったりと大きく振るう尾ひれには
物に動じない雄大さがある
3.
『鯉が百の滝を登ったら
竜になった(←という登竜門の伝説)
そんな私のように似て育てよ。男子。』と
空に踊る鯉のぼりが言っている
と言ったところでしょうか。
こどもさんでもわかるようにしてみました。
どうぞお手やわらかに。
唱歌『鯉のぼり』だれが作ったの?
作曲は弘田龍太郎 氏
作詞者は不詳です。
大正二年(1913年)に
『尋常小学唱歌 第五学年用』として刊行されました。
おわりに
このように文語体で書かれた歌詞が
若干堅苦しい印象をあたえるからか
近年では♪屋根よ~り~高い こいのぼり〜が主流となり,こちらの『鯉のぼり』はあまり歌われていません。
「男子たるもの強くあるべき!!」という詞の意味合いが現代にはちょっ不釣合いなのでしょうか。
それでも、古き良き綺麗な日本語が
散りばめられている歌なので
こども達に継承していきたいですよね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ぜひ共有もよろしくお願いします。
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