ヘルパンギーナ
とは
いわゆる「夏かぜ」と呼ばれる感染症。
台風の名前ではありませんよ^^
保育園、幼稚園、学校などで夏場に最も数多くみられる疾患です。
ここ数年でその数は急上昇!
免疫力が低下していると大人も子供もかかるので要注意です。
ヘルパンギーナの症状と特徴
代表的な3つの症状
①高熱(38度~40度近い高熱)
②口内炎や口腔内の水泡(複数)
③咽頭炎(喉の炎症)
突然、38℃以上の発熱。
2日~4日位続きます。
ノドの奥にブツブツや腫れ、
口内炎がみられます。
口内炎や喉の痛みのため食欲が落ち、
「飲まない・食べない・むずかる」
という三拍子が始まります。
小さい子供はよだれを垂らしたり、
痛みのため指を口の中に入れたりします。
湿疹や下痢がみられる場合もあります。
症状がひどい時は水分も飲めなくなり、
脱水症になることもあり点滴が必要なこともあります。
そして厄介な事に
免疫力が下がっていれば
一度かかってもまたかかることがあります。
ヘルパンギーナ大人もかかる?
大人でもかかります。
子供が治ったら、今度はママ!という事が多いです。
大人がかかった場合、症状は軽いことが多く
熱もあまり出ません。
しかし免疫力が低下していれば
重症化する場合もあります。
私の取引先の男性は
10日苦しんでなんと5キロ痩せたそうですよ!
ヘルパンギーナの原因
ヘルパンギーナは
エンテロウイルス群によるウイルス感染症です。
コクサッキーウイルスをはじめとし、
10種類以上のウイルスがいます。
どのウイルスに疾患するかにより
『ヘルパンギーナ』になったり
『手足口病』になったりします。
症状の違いは、発熱と発疹の出る部位です。
ヘルパンギーナの方が高熱が出るようです。
潜伏期間
潜伏期間は2日から6日です。
潜伏期間でも感染力があり、他人に移ります。
感染経路
経口感染(感染者の分泌物や排泄物)
飛沫感染(ツバや咳)
接触感染
毎年、保育園や幼稚園、
小学校で流行るのもうなずけますね。
ヘルパンギーナの治療方法
ヘルパンギーナの治療方法は
安静を保って自然に治るのを待ちます。
残念ながら特効薬はありません。
予防となる抗ウイルス剤やワクチンもありません。
ごくまれにですが、
髄膜炎を合併することがあるため
頭痛・嘔吐がひどい場合には
早めの受診をお勧めします。
◎発熱や頭痛に対しては⇒
アセトアミノフェンなどを使用し対症療法をします。
冷えピタを「おでこ、わきの下、手首足首」に
貼るといいですよ。
◎口内炎に対しては⇒
痛みを軽くする方法がいくつかあります。
◎高熱に対しては⇒
解熱剤(カロナール、座薬など)を使用することもあります。
詳しくは次の手当てのポイントをお読みください。
最初の2~3日は高熱が続くため
「脱水」にならないようにとくに注意が必要です。
手当てのポイント
【高い熱】
まず着せすぎに注意しましょう!
おしっこの回数が一日3回以上あるように
水分を十分に与えます。
一度に多く飲めないときは
少量ずつ頻回に分けるといいですよ。
39℃以上の発熱や頭痛があり、
ぐったりしている時は、
解熱剤(カロナール、座薬など)を使用してもかまいません。
しかし発熱は体が一生懸命戦っているサイン。
免疫力を高めるチャンスとも言えます。
自力で回復する力を押さえ込まないためにも
安易に解熱剤を使用するのはやめましょう。
解熱剤を飲むか?飲まないかの判断の目安は⇒
「ぐったりして、つらそうかどうか」
「高温でも眠れていれば飲まなくて大丈夫」
上記を参考にご家庭で判断してください。
判断が出来ない時や
水分がとれずに「ぐったり」している場合には
早めに病院を受診してくださいね。
冷えピタや水枕で脳を保護するのも忘れずに!
ひえピタを嫌がるお子さんには水枕が何かと便利。↓
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【食事】
口の中を刺激しないように
薄味のもの、やわらかい物や
水分を多く含んだものがいいでしょう。
そうめん、にゅうめん
お粥
プリン
ヨーグルト
ゼリー
アイスクリームなど
食事メニューはコチラ⇒ヘルパンギーナの感染時の食事レシピ
【シャワー・入浴】
熱があっても元気なようであれば
汗を流す程度のシャワー・お風呂は大丈夫です。
長湯は体力を消耗するのでやめましょう。
【お部屋は…】
クーラーや扇風機を上手に使って
過ごしやすくしましょう。
扇風機は風が直接あたらないように
遠くから風を送り、
お子さんが寝入ったら止めてください。
治るまでの期間
発症後、7日から10日ほどかけて
徐々に治っていきます。
ウイルスが身体に残る期間
ヘルパンギーナにかかってから
つば・唾液・鼻水に残ったウィルス⇒約14日
排泄物に残ったウイルス⇒約1ヵ月
そこから感染することもありえます。
ヘルパンギーナは解熱しても口内炎があるうちは
その唾液から飛沫感染しやすくなるので注意しましょう。
登校登園はいつから?
目安は口内炎があるかどうか。
(あれば唾液から飛沫感染してしまうので)
熱もなく、元気で口内の痛みもなく食事ができるようなら
発疹があっても登園・登校しても大丈夫です。
ヘルパンギーナになっても出席停止にはなりませんが
免疫力が落ち、体の弱っているときは
別の感染症にもかかりやすくなります。
無理のないように十分身体を回復させてから
登園や学校に登校するようにしましょう!
プールや外出
プールや外出は熱が下がって、
湿疹や水泡がなくなればOKです。
こんなときはもう一度診察を…
次のようなときは
迷わず医療機関を受診しましょう。
- 口の中が痛くて水分をあまり飲まない時
- 高熱が3日以上続くとき
- 吐いてぐったりしているとき
お大事になさってください
ヘルパンギーナは治ってもまたかかることがあります。
日頃から免疫力を高めておく事で予防できますよ。
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つらい症状が早く良くなりますように…
最後までお読みいただきありがとうございました。